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全速力で駅に向かい、ギリギリで電車に飛び乗る。
(ギリギリセーフ)
心のなかでそう呟き、額の汗を拭った。
ドキドキとなる鼓動を抑えるために、軽い深呼吸をする。
窓の外に目を移し流れ変わる景色をじっとみつめていた。
その時だった。
私が寄りかかっていたがドアが開き、3人組の男の子たちが乗ってきた。
制服で春高だと分かった。
この辺では、1番の進学校だ。
2人は、好きなバンドだったり、昨夜のドラマについて話している。
「なぁ、翔はどう思う?」
突然、2人はぼっーと外を見ていた男の子に話しかけた。
「え?」
彼は大きな目をぱちくりさせながら、2人の方をむいた。
「また、空見てたのかよ。好きだよな~お前。」
「あ、う、うん。 ごめん。
なんだっけ?」
彼は何かを誤魔化すかのように、笑い
「だーかーらー、」
と、説明する彼の方を向き話し出した。
ドキドキ
私の鼓動が速くなる。
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