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「なな、いいよね~こんなに、美人なお姉さんいて。ハッピーの専属モデルなんてうらやましすぎる!!今度、合わせてよ!」
日奈子は、私のことをじっと見つめる。
つり目だから、睨まれてるような気がしてちょっと怖い。
「あはは、ありがとう。お姉ちゃんに伝えとくね」
「やったー!ななと友達で良かった!じゃ、よろしくー」
気分よさそうに言うと、日奈子は雑誌を持ったまま自分の席に戻った。
それが合図かのように、さっきまで私の周りにいた友達はみんな自分の場所に戻っていった。
はぁ…。
さっきまで幸せな気持ちだったのに…。
私は大きなため息をついて、窓から空を見上げた。
「雨が降りそう…」
さっきまでの青空が嘘のように、灰色の雲が広がっていた。
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