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雨戸を叩く風が強さを増して、雨もバチバチと打つ。
実家は木造で、瓦屋根。
音も違うものだ。
大人になると、見えぬものに怯えることが減るんじゃなくて
見ない振りが板に付くだけ、なんだ。
数えきれない寝返りのあと、ふっとぬくもりが欲しくなる。
旦那は、もういい。
こんな風の強い夜に、子供でもいればすがり付いて来るのかもしれない。
怖いねえ。
大丈夫だよ。
そんな事を言いながら眠りに落ちるのかも。
視界の端を、何かがサッと横切った。
肩越しに見ると、小窓があった。
あの窓には雨戸が無かったから。
原因がわかると、恐怖は解けた。
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