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彼女はヘッドホンを取り出すと音楽を聞き始めた
独りぼっちの寂しさを紛らす為にだ
気付いたら親はいなくて
気がついたら病気で
入院して
余命宣告を受けた
少女はただただ自分の最期の時を待ち続ける
誰か一人でも
誰でもいいから最期の瞬間に自分のそばにいてくれる人を待ちながら
しかし彼女は諦めかけていた
彼女の病気は進行が早く、自力で起き上がることができなくなっていた
それほど重い病なのだ
少女はトイレに行こうとして立ち上がった
トイレは歩いて数歩の位置にある
これなら自分一人でも行くことができる
「よいしょ…」
手すりをつかみ、立ち上がった
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