第3話 目覚めた衝動

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翌日、お酒が若干残っている中、目が覚めて自分のしたことに青ざめた。 大半の記憶が抜け落ちてる中しっかり覚えているのは、 初対面の男の人、それも店主相手にセクハラ行為。 何てことだ。 今までこんな大胆で不埒なことした事無い。 そりゃ男友達と飲んでて、たまに酔いすぎて絡んでしまったことはあるけど、 仕事以外でこんなに男性に接近した事無い。 どうしよう… 印象最悪だよね。 次、お店行けるのかな… せっかく雰囲気も良くてこれから通えそうだったのに…。 ああ、失敗した。 憂鬱な気分のまま、シャワーを浴びて、朝ごはんを軽く食べてメイクを施す。 いつも思うのは、誰もいない誰にも会わない事務所へ行くのにメイクって必要かな。。。 まぁこんなこと考える時点でもう女として支障を来しているよね。 彼氏も好きな人もいない…  ふと、アイメイクに取り掛かるためにブラシを取ろうとした手が止まる。 倉坂さん......面白かった。 あれから私のいたずらな手を払いのけるわけでもなく、足をずらすでもなくなすがままだった。 顔は普通に笑って会話しているのに、私たちは、一部を触れ合わせてた。 思い出したら恥ずかしすぎて体がソワソワして顔が赤くなってきた。 なんだか、夢のような気がするけど…もしかしたら… とたんに頭の中が茹でたような熱さでいっぱいになって、 もう行きたいと思ってしまった。 もっとたくさん話したい… キュッと胸が締め付けられるような感覚に疼きながら、 今日も夜の仕事終わり、寄ってみようと思い急いで準備をした。
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