ずっと大好きだよ

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初めてトリミングに行った時のこと。 2時間頑張って耐えたのに、ようやく迎えに来たご主人様に、全然気づいてもらえなかったこと。 なかなか下を見てくれないから、ぴょんぴょん跳ねて、必死にアピールして。 ようやく僕と目が合ったご主人様が、目を丸くした後、お腹をかかえて笑ったこと。 おうちに帰ってから、「はやく毛が伸びるといいね」って、笑いを噛み殺しながら、なんだかスースーする首元を撫でられたこと。 初めて具合が悪くなった時のこと。 ご主人様が、自分のことのように心配してくれたこと。 「変わってあげられたらいいのに」って何度も言ってくれたこと。 病院で震える僕を、ずっと優しく撫でてくれたこと。 ご主人様との思い出。 全部覚えてるよ。 楽しかったことも、辛かったことも。 全部大事な思い出。だって、いつだってご主人様と一緒だもん。 沢山思い出しているうちに、ガチャリと鍵の開く音がして、僕は飛び起きる。 尻尾を振って見つめていると、ご主人様はまっすぐに僕の元へ来てくれるんだ。 「ただいま」って。 だから僕も、「おかえり」って、ちぎれるくらい尻尾を振るんだ。
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