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いつも熱を出すと見る夢がある。
よく思い出せないけど、一番古い夢の記憶は幼稚園のころ。
いつも僕はママと手を繋ごうとしている、その時はママはバス停でバスを
待っていた。
「ママ!」
僕が叫ぶとママはこちらに微笑みながら手を伸ばし、僕と手を繋いでくれる。
でも聞こえるんだいつも
「ママ!」
って、僕の声にかぶって誰かの声が。
いつもその誰かがママと先に手を繋いだらどうしよう!って汗だくになって目が覚める。
今僕はまた熱を出してる。
夢が怖くてなかなか寝付けないでいたら、ママがおでこを冷たくてやわらかい手で撫でながら
「寝ないとまた悪くなっちゃうよ?大丈夫、ここにいるからね」
って僕の手を握ってくれた。
僕はだから安心して目を閉じたんだけど、やっぱり夢をみた。
さっき手を繋いで安心してしまったからか、はじめて僕は負けてしまった。
目が覚めた。冷たい汗が全身を覆っていてすごく、不愉快だった。
「ママ?」
何も聞こえない。真っ暗だ。
「ママ!」
寝返りを打った拍子にベッドから落ちてしまう。
床に打ちつけられるのを覚悟したが、体はいつまでも落ちていく。
「ママ、ママ!」
夢だ。夢だ!
「ママ!ママー!」
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