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「ホントか……?」
眉をひそめ辛そうな表情を作ってナイトの方を向くと、ナイトが力強く頷く。
「じゃ、ナイトにいっぱい協力してもらわないとな」
ナイトの腕をガシッと掴み、部屋の隅から引き出す。
そして再びナイトを床に押し倒すと、ナイトが固まった表情のまま「え……?」と呟いた。
「協力してくれるんだろ?」
「そうは言ったが、この状況は……」
「ナイトを抱けば記憶が戻りそうなんだ。ドラゴン騎士団に二言は無いよな?」
『ドラゴン騎士団』の単語を出した事でナイトがビクッと肩を震わせる。
「手助けしたいとは言ったが、こういう事じゃない!」
「俺にとってはこういう事なの」
「ふざけるなっ……! あっ……やだ、またっ……触るなって!」
後から山田に聞いた所、こういうファンタジーな妄想をするヤツを『厨二病』と言うらしい。
面白い、ホント面白いよ、ナイトは。
これからしばらく楽しめそうだな。
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