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  そんな落ち込む『生命』に、女神は『生命』の肩に手を添え励ます。 「…『生命』よ。立ち上がり、前へと進み出すのです。」 そして言い放ったのは、テンプレ通りのお決まりの台詞。何度言ったかもう分からない言葉を女神は投げ掛ける。 ………確かにそうだ。ここに座っていてもただ寒いだけだし、このままだと風邪を引いてしまうかもしれない。 悟った『生命』は渋々立ち上がると、未だ湿った前髪をかき上げ、そして腰に手を置き気合いを入れた。 「………んー。やるか」 己の望む運命を手に入れるために。 願わくば、楽な人生を歩めますように。 『生命』は、森を歩き出した。 女神は、振り返ることもせず真っ直ぐ歩いて行く『生命』の後ろ姿を、森の奥へと消えていくまで、静かに見守っていた。   ●○●○●○●○●○●○●○●○● ーーーー森の中を歩き始め、少ししてから。 「………ん?」 『生命』は、道の先に何かが落ちているのを見付けた。 近付いてみるとそれは、服だった。 白いシャツや黒いシャツ。 スカートやズボン。 ドレスやワンピース。 着物。 ボロボロの布切れみたいなのもある。  他にも様々な服が置いてあった。何故こんな場所に?と、『生命』は不思議に思ったが、そういえば自分は真っ裸であったことを思い出す。 そうか。世界へと出るなら、まず服を着なければいけないのか。 そうと決まれば早いとこ着てしまおう。『生命』は下着を着け、その後適当に、一番近くにあった服を手に取り身に付けた。 白いシャツに、深い赤色のスカート。 そして最後にブーツを履き、『生命』は衣服を着替え終えた。  
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