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電車に乗れそうにない
あたしの様子を見かねて、
さくらさんが
編集長を呼んでくれた。
窓が開けられた
編集長の車の後部座席で、
ぼんやりとしているしかなくて
頭が働かない。
日影で風が吹いてくるから、
そう暑くはなかった。
コンビニの前で
編集長とさくらさんが
話しているのを
ちらりと見る。
何を話しているのかまでは
聞こえないけど、
きっと織部先生とあたしのことだ。
2人は真剣な顔をして
話し込んでいる。
しばらく
戻って来ないであろうことを
雰囲気から察し、
携帯を取り出した。
パチン、と開いて液晶が光る。
メールの受信フォルダを
開いて見た。
ここ数日は
織部先生からのものばかり。
最新のものは
今朝来たメールだった。
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