君を見つめてはいけない

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久しぶりに大学の友人たちと飲むことになり、いつもより早めに学校を後にした。 「あれぇ、先生!こんな時間に同じ電車とか珍しくないですか?」 「先生だってたまには早く帰ることだってあります。」 「あ、もしかして...デート?」 「そ、そんなんじゃないです!」 「あははっ!先生動揺してる~」 まさか、初めて教壇に立つのが女子高になるなんて、僕をはじめ両親や友達だって誰も思いもしなかっただろう。 その前に...僕が教師になるなんて。 隣でまだ僕の事を冷やかすように笑う生徒たちを横目に、僕は腕時計をちらりと見た。 もうすぐ、電車が来るかな... 前にみんなで集まったのは、新年会シーズンの頃だったかな。
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