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翌日の朝、目が覚めて、すぐに起き上がれずベッドでぼーっとしながら昨日を思い出して、浮かれて逸る気持ちと共に浮かんだ感想。
…倉坂さんは遊び人だ。
それも天性の感じ。
女慣れしてるとかじゃない。
女という生き物が好きで、性質を解ってる気がする。
関わっていいのだろうか…。
私は、大丈夫なのかな…
決して完全に男の扱いになれてるとかでもなく、遊んだ経験もないのに、こんな魔性な人に近付いて、無事でいられるのだろうか…
冷静に分析しても、別の部分で止められない自分が居る気がする。
あぁ、まずい。私は自分から好きになると、周りが見えなくなるから…
冷静でいられないなら、進むべき相手じゃないと思うのに。
昨日の帰り際の倉坂さんの言葉が、リピートする。
『また、おいで』
あの瞬間の妖しい瞳と口元。
あれを魔性といわず、なんというのか。
ぞくりと背筋に電気のようなしびれが駆け抜けて、体の中心が熱くなる。
あぁ。
私、今かなり欲情してる。
きつく目を瞑り、両腕で体を抱いて走る衝動を堪えた。
ふと枕もとの時計を見ると、もう準備しなければいけない時間。
仕方なしに起き上がり、シャワーに向かう。
少し熱めのシャワーで体を温めながら、普段はあまり気にしていない部分のお手入れまで、今日はしなきゃと無意識に思ってしまった。
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