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「あはははは、お兄さんお兄さん!綺麗な眼してるね!」
なんとかかろうじて開く左眼で恐る恐る女の子の方に目を移動させる。
それはあまりにも非現実的で目を疑うおぞましい光景だった。
女の子・・・・・いや、殺人鬼はほんの数十秒前まであった俺の眼球を手に乗せ楽しそうに観察して笑っていた。
そして、俺の脳内は今までにないくらいの感情が一気に押し寄せた。
恐怖恐怖恐怖恐怖恐怖・・・・・
もう自分の感情が抑えきれないほどの恐怖心に押しつぶされそうだ。
けど、その恐怖の奥底にはもう1つの感情があった。
生きたい。
そう、この絶望的な状況、助かるなんて99.9%無理な事態でも必ず芽生える感情。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
俺はがむしゃらになって逃げた。
「あはははは!お兄さんそれだよ!その顔がボクは好きなんだ!」
イカレてる。完全にイカレてる。
さっきまで無表情だった少女が、[殺し]の時だけ感情を見せるなんて・・・・・
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