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――ここから咲歩の妄想のターン
一旦咲歩目線
咲「いい花火だったね!!」
今は花火を見終わった帰り道。
私は水くんの腕を抱きながら、今日の花火の感想を簡単に口にした。
水くんも花火の最中、子供っぽくはしゃいでいたのでとても楽しんでいたように思う。
水くんは私に笑顔を見せながら「綺麗だったな」と言ってくれた。
その笑顔と言葉だけでキュンときちゃう私は相当重症みたい。
それにこの笑顔は私だけに見せてくれている、と思うとさらにドキドキが追加。
私、本当に水くんに依存しちゃってるなぁ。
水「それに、」
でも水くんの言葉には続きがあった。
水「…花火に照らされてる咲歩も綺麗だったよ」
咲「――ッ!//」
不意打ち。
水くんはずるい。
言葉と表情だけで簡単に私を虜にしちゃうんだもん。
こんなんじゃ離れられないよ。
私は返答をする代わりに、抱きついてる腕にさらにギュッと力を入れた。
そのままコテッと肩に頭を乗せた。
水くんは歩きづらそうにしながらも、嬉しそうにしてくれていた。
水「上がってくれ、汚いかもしれないけど」
帰り道、私は水くんのお家に招待された
何故かと聞いても言葉を濁され、不思議に思いながらも私は二つ返事でお邪魔させて貰うことにした。
水くんは汚いかも、と言ってたけど、そんなことは全然なく、とても綺麗に清掃されている。
さっすが水くん、家事は得意なんだなぁ…
私が水くんの部屋をキョロキョロしていると、
突然水くんが背後から抱きついてきた。
咲「み、水くん!?」
驚いて声をあげる私に、水くんは耳元で囁いてきた。
水「ごめん、我慢できそうにないかも」
その言葉を聞いて私は、
体が熱くなっていくのを感じ取った。
水くんにそんなことされると私も我慢できなくなっちゃうよ…
心でそう呟きながら、ギュッと抱き締め返した。
咲「…あのね、水くん」
水「うん」
私は深呼吸をひとつして、言った
咲「私ね、水くんになら抱かれてもいいよ…いや、抱かれたい」
水「咲歩…」
咲「だからね、水くん…その…」
一呼吸入れて、
咲「優しく…してね?」
それ以上、私達は言葉を発しなかった。
お互いの唇は既に重なりあっていたから。
体を触ってくる水くんの手を感じながら、私は水くんに全て任せた。
――咲歩のターン終了
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