女子会

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――ここから舞佳のターン 一旦舞佳目線 舞「あ、水蓮!偶然ね、おはよう!」 ここは水蓮の家の前。 私の家から大分遠回りだけど、毎朝一緒に行きたいからわざわざここまできている。 まぁ素直にそんなこと言えないけどね… だってしつこい女、とか独占欲強そう、とか思われたら嫌じゃない、 だからって毎朝偶然を装って会うのは無理があるんじゃないかとは思う。 水「お、舞佳じゃん。おはよう」 でも水蓮は気にしてなさそう。 気付いていないのか、気付いててあえて何も言わないのか。 分からないけど、嫌そうにしていない様に見えるのは自惚れじゃないって思う。 だって、 水「行くか…」 照れながらギュッと私の手を握ってくれるから。 私も少し恥ずかしかったけど、握り返して肩が触れるくらいまで水蓮の方に寄る。 触れている部分から水蓮の温もりを感じ、私はとてつもなく心地よい気分になって体がポカポカしてくる。 そして他愛もない話をしながら手を繋いで一緒に登校。 私の一日の始まりだ。 その時間はとても過ぎるのが早く、早くも学校へと着いてしまう。 名残惜しく感じながら手を離そうとする。 けど、水蓮はギュッと握ってきて私を離さなかった。 珍しい、と私は思った。 どちらかと言うと普段は水蓮の方が先に離れる。 なのに今日は… いや、と私は心の中で首を振った。 考えるんじゃなくて聞けばいい、私達はもう遠慮が必要な関係じゃない。 小さく結論をつけると、私は目の前にいる水蓮に話しかけた。 「どうしたの?」、と。 水蓮は言いにくそうにしながらも、きちんと答えてくれた。 水「今日、昼休みさ。たまには二人で…」 舞「――~~っ!//」 水蓮の方から誘ってくるとは思ってもいなかった。 普段は私の方からだったのに。 …水蓮も、私と一緒にいたいのかな? そう考えるとドキドキしてきた。 何よりも、少し顔が赤くなってるところが可愛くて仕方ない。 「うん」、と答えて私達は教室の前で別れた。 もう少しで抱きついちゃうところだった… 激しく鼓動してる心臓を感じながら、私は自分の席に着いた。 舞「ふふっ♪」 昼休みに楽しみができた。 今日の授業なんて軽く感じてきちゃった。 思わず笑みが溢れてしまう。 でも我慢できないもん、あいつが悪い! 後でたくさん甘えてやるんだから♪ ――舞佳のターン終了
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