序章 八八艦隊

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侃々諤々の議論の末、決まった条約では、日本は八八艦隊計画艦の内、長門型2隻、加賀型2隻の戦艦 4隻、巡戦 天城型4隻の建造が認められ、それ以外の戦艦 4隻、巡隻 4隻は建造中止となった。 ただし、その中の2隻は空母への転用が認められた。 米英の新鋭艦については、イギリスが全艦、アメリカがコロラド級4隻、レキシントン級4隻の建造が認められる事となった。 また、今後10年間、条約で認められた以外の戦艦の新造は禁止とされた。 しかし、艦齢が20年を越える老朽艦を廃棄する代替として、新造艦の建造、保有が許された。 その場合、主砲口径を40センチ以下とし、基準排水量を4万トン以下に抑えることが義務づけらていたが、更新される艦より強力になってもお咎めはなしとされていた。 また、戦艦以外の艦種にもいくらか制限がかけられ、空母や巡洋艦、駆逐艦の建造計画は、多少、見直しを余儀なくされた。 以後、条約で認められた、八八艦隊計画艦は、当初の計画よりも遅れながらも竣工していった。
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