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「ねーねー、先輩、デートしてくださーい」
デート。
学校の外……で？
保健室の窓越しじゃなくて？
「う、うん……！する！行きたい！」
もしかして、もしかしなくても、初デート。
真幸くんは部活で忙しいし、姿を見ていられればそれで幸せだったけど、やっぱり１日中傍にいられると思うと嬉しい。
「やった！どこ行きます？行きたいとこは？」
「行きたいところ……」
聞かれると、サッと思いつかない。
どこでもいい……は、困るだろうな。あたしだったら、困る。
でも……、真幸くんとだったら、本当にどこだっていいと思う。
「んー……、暑くないとこがいいな」
自分の体質を考えると、どうしてもこれが先決になる。
春や秋だったら、屋外でもいいんだけど。
「暑くないとこ？えー、図書館？勉強ルートはやだー！」
真幸くんが、眉を歪めて抗議。
暑くないところ＝図書館と考えるなんて、一応期末テストのことは頭にあったのだろうか。
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