2nd*コイバナ。 #2

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嫌なら、断ればいいのに。 っていうか、睨んで逃げていくのなんて、緋芽くらいのもんだよ。 だって、それ、本気じゃないじゃん。 「ねー、したくないなら、あたしが持ってくよー?」 廊下をスタスタ歩く後ろ姿を追い掛ける。 相変わらず忍者。水面がほぼ揺れない。 「宇佐見って、一応人を気遣ったり出来んだな」 明らかな嫌味。 「出来るもーん。気遣うふりくらい」 「……そうか。出来たら、それバラさねーほうがいいぞ」 「抜き足、さし足ー」 「人の話聞くふりも身に付けとけ」 噛み合わない会話で、蛇口のある場所まで。 汚れた水を捨てて、水を入れ直す。 バケツの底まで透き通って見える水は、見てて気持ちがいい。
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