169人が本棚に入れています
本棚に追加
「んんー?いいや、何でもない。座って、藤崎さん」
女子に、先ほど内山くんがいた椅子に座るよう促す。
「はい」
藤崎さんは私に言い、
「あの、ありがとう……」
男子に恥ずかしそうにお礼を言った。
うん、恥ずかしいよね。
大きくなってからのおんぶは、する方もされる方も恥ずかしいよね。
この男子は、やたら平常心みたいだけど。
「どこが痛いの?」
「えーと、右の……この辺?」
アバウトに指を指され、分かりづらい。
「靴下脱いでもらっていいかな?」
「はい」
藤崎さんが紺のハイソックスに指を当てたら、
「脱がしてやろっか?」
「はい!?ままま間に合ってます!」
男子にからかわれ、藤崎さんは顔を真っ赤にさせた。
最初のコメントを投稿しよう!