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「こらこら、怪我人にちょっかい出さないの。脱げた?見せて」
素足になった藤崎さんの右側のくるぶし付近を見ると、少し赤くなっている。
「ちょっと腫れてるかな?触るね」
「あっ、……痛っ――!」
「あら、ごめんね」
そんなに強く触ってないのに痛いってことは、これからもう少し腫れてきそう。
「テーピングにしようかと思ったけど、シップ貼ったほうがいいかもね」
私は、肌の色に近いシップのビニールを剥がして、藤崎さんの足に貼った。
「ありがとうございます」
「無理して歩かないで、あんまり痛いようだったら病院行くのよ」
「はい」
男子に、「肩貸してあげて」と言うつもりだったけど、言うまでもなく藤崎さんに手を貸して立ち上がらせていたから、やめた。
「お大事に」
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