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「やっと咲いたの!見に来ない?」
本当はこの時、泣きたいくらい笑いたくて、抱きついてしまいたかった。
「……行く」
それからしばらく経って、あたしへの嫌がらせは少なくなっていった。
すぐにクラス替えもあったし、運のいいことに、あいつらとは離れられた。
緋芽とはまた同じクラスになれなくて、それが心残りだったけれど。
クラスが違っていたって関係ない。
あたしたちの仲は、あれ以来急激に親しくなって、“親友”と呼べるほどになった……と、思う。
嬉しいことも、悲しいことも、とにかく何でも一番最初に報告しあった。
あのね、言えなかったけど、すごく感謝してる。
今も。
こんなことを言ったら、きっと「何の話?」って、笑うだろうけど。
緋芽は、ずっとそれでいい。
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