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「もう好きじゃねぇって、何回言えば分かんだ。軽く飽きたっつーの」
「え、何で何で?」
「お前のせいだろうが」
「にゃ?」
綿貫は、あたしを置いて、歩行を再開した。
「えー!?なになに?」
全然速くない背中を追いかける。
「宇佐見が、毎日毎日毎日毎日体当たりでイミフな励まし方するから、お前以外のこと考えんのめんどくさくなったんだよ」
「――」
それはなんだ。
無意識下の発言か。
すごいこと言ったよ?
分かってる?
それはつまり、あんたの脳内の住人はあたしでいっぱいなの?
綿貫は歩き続けるけど、あたしはまた立ち止まる。
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