6th*secret love. #2

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おひめちゃん姉さん。 あたしに対してのあだ名って、“姫”以外にそうそうなかったから、新鮮。 でも長い。呼ばれるたびにきっと恥ずかしい。 「それ、返しに来る日にメール下さい。うちもすぐ借りたいんで!」 「うん。早めに読むね」 「やった。――あ」 沙柚ちゃんがこぶしを掲げて喜ぶと、彼女がそれまで持っていた冊子数冊が床にバサバサと落ちた。 ふたりで拾う。 「勉強してたの?」 「はいー。高校合格するまでの我慢マンなんです」 アンパンマンの仲間みたい。 「姉さん高校生ですよね?」 「そう、2年生」 「すごいなぁ。受験クリアして高校入った人って、みんなサイヤ人に見える」 それ、架空の人種だよね?
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