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「おお……、いてぃ……」
あたしは何も声を出していない。
頭を押さえながらぶつかった方向を見てみると、そこには同じく頭を押さえた女の子が。
長い髪の毛をゆるく巻いた、ブレザー姿。
昨日の、東中の子に似てるなぁって思っていたら、
「お?」
と、顔を上げたその子は、昨日の子と同じ顔だった。
……本人?
「あっ、昨日の?」
つい、指を差してしまう。
「ありっ?昨日のお姉さんっすか!あざっす!」
可愛い顔に微妙にミスマッチな、体育会系のあいさつ。
ここ図書館だから、基本的には私語はダメなんだけど。
大きい声だなぁ。
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