130人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺、ちょっと漫画見てきたい」
「あ、じゃあね、あたしは小説のところ見てるね。ちょうど読んでみたかった本が入荷したらしいから」
「おー、文学少女ー」
「文学……?」
そんなふうに言ってもらうと、朝読書で読むための本を借りるだけだって言いだしづらい。
貸し出しカウンターの前で真幸くんと別れ、正反対の方向へ。
文庫本コーナーは、勉強机のスペースのすぐ近くだから、少しの物音でも立てることがためらわれる。
雑音が気になると、勉強出来ない人もいるみたいだし。
“新入荷”のポップのところにある本の背表紙を目で追う。
探しているのは、映画の原作本。
最初のコメントを投稿しよう!