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「真幸くんって、苦手なスポーツあるの?」
いつも朝からグラウンドで楽しそうだから、体を動かすことは全て好きなように見える。
「苦手なやつ?野球」
「え?野球部なのに?」
意外だったから、吹き出しそうになった。
「そうそう。上手くなりたくて、野球部入ってんの」
そんな理由。
そっか。苦手だからって、嫌いってわけじゃないもんね。
好きだから、もっと上手くなりたくて、野球部……か。
「かっこいい」
「マジ?そんなら、毎日言う」
「あははっ」
遅れて、あたしも飲み終わって、キャップを閉めたら、
「貸して」
真幸くんが受け取った。
またゴミ箱の中を狙っているらしい。
手から離れようとしたとき、
「外しちゃえ」
背後から、女の子の声が。
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