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学校に着いてすぐ、保健室へ。
「おはようございます」
扉を開けると、いつものように深沢先生が出迎えてくれた。
「中倉さん、おはよう。もういるわよ」
先生が指差す方には、窓ガラス。見えるのは、グラウンド。
遊んでいる、1年生男子数名。
先生に、名前を言わなくても伝わると思われたことが、嬉しい。
あたしがいることに気付いた真幸くんは、すぐさま駆け寄って来てくれた。
「先輩っ、おはよ!おはよ!」
なぜか2回言っちゃう辺りが可愛い。
真幸くんが外からガラッ!と窓を開けると、先生は身を震わせた。
「さっむ!久我くん、寒い!しめっ、しめ!」
確かに寒い。
12月に外で遊んでいられるなんてすごい。
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