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自転車で本屋まで向かう。
冷たい風が当たって、服を着ている部分はともかく、生身である顔は一番寒い。
あたしは荷台で、真幸くんの背中に遮られているからいいけど、運転席の真幸くんはもっと寒いはず。
「うおっ!?」
「ひゃあっ!」
自転車のタイヤがツルッと滑り、一瞬自転車が傾いて、元の体勢に戻った。
「おー、ビビった。ごめん、気ぃつけます」
「う、うん……」
ビックリした。滑ったときより、今のほうがドキドキしてる。
本屋に着いて、真幸くんは少年漫画のコーナーに。
あたしは、雑誌コーナーへ。
特に欲しいものはないけど、見るだけ。
たまに買っているティーン誌の最新号を見つけ、手を伸ばすと、
「あっ……」
同時に、隣の女の子も同じ雑誌に手を伸ばし、取り合いをするような形になってしまった。
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