6th*secret love.-2-2 #2

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自転車で本屋まで向かう。 冷たい風が当たって、服を着ている部分はともかく、生身である顔は一番寒い。 あたしは荷台で、真幸くんの背中に遮られているからいいけど、運転席の真幸くんはもっと寒いはず。 「うおっ!?」 「ひゃあっ!」 自転車のタイヤがツルッと滑り、一瞬自転車が傾いて、元の体勢に戻った。 「おー、ビビった。ごめん、気ぃつけます」 「う、うん……」 ビックリした。滑ったときより、今のほうがドキドキしてる。 本屋に着いて、真幸くんは少年漫画のコーナーに。 あたしは、雑誌コーナーへ。 特に欲しいものはないけど、見るだけ。 たまに買っているティーン誌の最新号を見つけ、手を伸ばすと、 「あっ……」 同時に、隣の女の子も同じ雑誌に手を伸ばし、取り合いをするような形になってしまった。
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