6th*secret love.-2-2 #2

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6th*secret love.-2-2 #2

「ふたりじゃないですよ。野球部全員で」 と、真幸くん。 「いや、全員じゃなかっただろ。太田は確か来なかったし。風邪引いてたんだっけ?女子は、遠藤だけだったなー。なつい」 思い出を懐かしむように、健太くん。 なんだ……、沙柚ちゃんとふたりきりで行ったんじゃなかったんだ……。 なんだ……。 足の力が抜けて、ぺたんと床に座る。 「は!?何?何で!?具合悪い!?」 真幸くんが焦って保健室の中を覗き込む。 「ううん、ごめん……。本当に、ごめん」 前触れもなく謝られても、真幸くんにとっては意味不明でしかないだろう。 勝手に疑って、確かめもしないで、やきもちをやいた。 そんな自分が恥ずかしい。
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