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近づいてくる顔を、思わずよけてしまう。
「っ……ん」
頬に、ちゅっと小さな音を立てて唇が触れる。
「何でよけんの」
「っ、んん……、ん」
ムッとした声色に、答えることが出来ない。
よけたはずの顔を強制的に戻され、唇を奪われたから。
「は……っ、やだ……」
先生と内山くんが戻ってくるのは、時間の問題。
窓の外にだって、人がいる。
「やだ……、見られちゃ……っ」
「なんで」
何でって、もちろん羞恥心があるから。
それと……
「真幸くんにしか、見てほしくない……」
恥ずかしいことは、ふたりだけの秘密がいい。
真幸くんは、一瞬目を見開いたけど、
「ふたりだけなら、どんなのでも見せてくれんの?」
さらに意地悪な顔に変わった。
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