Last*眠り姫のひみつごと。-2

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「そ、そうじゃなくて……」 今、真幸くんの頭の中が見れたとしたら、あたしは倒れる自信がある。 「そうじゃないなら、そこにいる奴らに、見せてみる?」 真幸くんが、窓の外を指差す。 「やっ……!」 それを想像して、体が強ばる。 本気で言っているわけじゃないと信じているけど、でも……。 あたしは、どんな表情をしてたんだろう。 真幸くんが、目をパチパチ瞬かせて、あたし以上に体を強ばらせている。 「……ごめん。嘘です」 たまに敬語が出るのは、まだ癖が抜けていないからなのだろうか。 あたしたちは、そんなやり取りで、周りの音が聞こえていなかった。 「久我ー!」 「きゃあっ!」 突如聞こえた怒鳴り声とカーテンを開ける音、第三者の登場に、叫ぶ。 深沢先生が、カーテンをつかんでいて、後ろには、内山くんも。 タイミングが悪かった。 あたしは真幸くんに組み敷かれていて、しかも涙目。 「あんたねー!嫌がる女の子に何やったー!」 先生は本気で怒っている。 「せ、先生、違う……」 「保健室を何だと思ってんのよ」 あたしの釈明は、先生に届かない。
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