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「……ごめんなさい」
恥ずかしいやら、申し訳ないやら、小さな声で謝る。
何もしてないっていうのは嘘になるし、場所を考えなかったのも悪い。
先生は、何かを探るようにあたしをじっと見る。
「あいつ、いつ来てたの?」
「あっ、えっと……」
本当は、先生が来る前だけど。
内山くんをチラッと見る。
正直に言ってしまえば、内山くんの気づかいが無駄になってしまう。
「先生たちが、メロンオレ買ってくるちょっと前くらい……」
「あら?中倉さん寝てなかった?」
ギクリ。
そんな音が、胸の辺りから聞こえるよう。
大分前から起きてました。
「あー!あいつ、寝込み襲ったの!?」
「やっ、ち、ちが……!」
確かに、目覚めたきっかけはキスだったけれど。
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