Last*眠り姫のひみつごと。-2

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「違うの、なんか……、えーと、あたしが眠り姫だから!」 自分で言ってて、意味が分からない。 そのうえ、あれだけ嫌がっていたあだ名を、自ら名乗ってしまった。 「ねむ?……え?」 先生が明らかに困惑している。 内山くんは少し離れた場所で、隠すこともなくクスクス笑いながら、メロンオレにストローを刺した。 先生も内山くんを見て、またあたしに向き直る。 「なんでメロンオレ買いに行ったって知ってるの?」 実は起きてたからです……。 「う、内山くん、持ってるし……」 嘘をつく。 バレるかな。 先生は、 「そっか」 気づかないふりなのかはわからないけど、納得してくれた。 大きなため息をつく。 辛くて来たはずの保健室。 来る前より、今の方が疲労感が大きい気がする。 「さて。中倉さん、大丈夫?騒がしくしちゃってごめんね。寝てていいわよ」 「ううん、大丈夫です」 あたしは、ベッドの側に置いていた上履きを履く。 靴を履かないで立っていたらしい。
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