Last*眠り姫のひみつごと。-2

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冬は、部活の時間が短い。 すぐに空が暗くなってしまうから。 「腹へったー。帰ろー、緋芽」 部活を終えた真幸くんが、保健室の扉を開けた。 「うん」 あたしは真幸くんに返事をして、 「先生、今日もありがとう」 先生にあいさつして、保健室を出ることにした。 内山くんは、すでに帰っているから、この場にいない。 「はいはーい。気を付けて帰ってね。久我くん、自転車ふたり乗りは?」 「楽しい」 「違う。誰が感想言えと言った。答えは、“道路交通法違反”です。本当に気を付けてよね。はい、これ」 先生は、真幸くんに手のひらサイズの四角い箱を投げた。 カロリーメイト? お腹減ったって言ってたからかな。 「内山くんが置いてったやつだけどね。食べて」 真幸くんはさっそく箱を開けて、 「先生、たまに優しい」 先生にお礼……?を、言った。 「うるさいわよ、正直者」 「はい、あーん」 そして、すでに先生の話を聞くのをやめ、あたしの口に箱の中身をひとつ向けた。
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