Last*眠り姫のひみつごと。-2

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上履きから履き替えて、外に出る。 「真っ暗……」 呟くと、一緒に白い息が目の前に浮かぶ。 夜の暗さに、雲が現れたみたいに。 ブルッと震える。 首もとがいつもより冷たい。 朝、マフラーをしてくるのを忘れてしまった。 「うわ、何でマフラーしてないの」 それを、真幸くんに即座に気づかれた。 「忘れてきちゃって……」 「ダメだなぁ。俺のあげる」 首に、フワッと柔らかなぬくもりが。 真幸くんのマフラー。 「あっ、そんな、ダメ。真幸くんが寒くなるでしょ……」 巻かれたばかりのマフラーをほどこうとしたら、 「いいから。体弱いんだから、風邪引かれると困る」 もっと強く巻き直された。 若干苦しい。
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