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Ｌａｓｔ＊眠り姫のひみつごと。-2 #2
「多分大丈夫だよ。最近あんまり学校休んでないし」
今日保健室にお世話になったばかりだけど。
「あと、えーと、慣れてるし……」
「慣れててもダーメ。辛いもんは、辛いんでしょ」
マフラーの結び目の上から、ポンポンと軽く叩かれる。
「ありがとう……」
今日は素直に借りることにして、明日は絶対ちゃんと自分のマフラーしてこよう。
明日は金曜日だし、そしたら土日で休み。
土曜日は……
「てか、今風邪引かれたら困るし」
そう言われ、自転車を停めている駐輪場まで、手を引かれる。
「そうだね。冬の風邪は治りにくいし」
「じゃなくて」
「っ――!!」
勢いをつけて手を引かれ、体ごと前方に持っていかれる。
真幸くんが支えてくれなかったら、転んでいた。
「あさって、俺の誕生日なんだけど」
「っ……」
耳元で、低い声。
「う、うん……、知ってる……」
肩をつかむ大きな手が、冬なのに熱くて、そこに意識が集中する。
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