Last*眠り姫のひみつごと。-2-2 #2

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「ねーねー、俺って今日中に帰っていいの?」 真幸くんが、あたしに問いかける。 あたしも、そこまで話を聞いてない……。すぐに病室に来て、そのままここにいるから。 「どうなんだろ……。先生……」 先生が詳しく知っているかと思い、後ろを見る。 すると、 「失礼ー……、うお、めっちゃ増えてる」 お兄さんが戻ってきた。 「おー、起きたか真幸。健ちゃん久しぶりー」 名前を呼ばれた健太くんが、お兄さんに会釈する。 「弟のためにありがとうございます」 そして、深沢先生と綿貫くんに丁寧にあいさつ。 出会ったばかりの真幸くんもそうだったけど、案外礼儀正しい。 「兄ちゃん、仕事は?」 「お前のために中抜けしてやったんだろうが。サボれてラッキーとか、思ってねぇからな、ばかたれ」 「思ってんじゃん」 久我家の兄弟の会話、初めて聞いた。 「兄ちゃん」って呼んでるし。あたしにお兄さんの話をするときは、「兄貴」って言うのに。 こっちが素? 普段の家での姿を知るって、なんか嬉しい。
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