Last*眠り姫のひみつごと。-2-2 #2

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名前を知ってるってことは、真幸くんはお家の人にあたしの話もしてるってことだよね。 どんな話題にしてるんだろう。気になる……。 「いいなー、セーラー服の彼女」 「……」 冗談っぽいことを平気で言うところも、似てる。 セーラー服なのは、学校の制服だからなんだけど。 「ただ寝てるだけって、マジ?」 「はい。でも、さっき一瞬起きましたよ」 「そっか。まぁ、完徹すりゃあ、眠いだろうね。バカだねー」 「完徹……?」 徹夜?夜中ずっと起きてたってこと? 「真幸くん、寝てないんですか?」 お兄さんは、あたしの横にパイプ椅子を置いて、座る。 「緋芽ちゃん?だよね」 「はい」 「緋芽ちゃんさ、夜、こいつにメール送んなかった?」 「メール……?あ、送りました……けど……」 思い当たるのは、午前0時のメール。 内容は、『誕生日おめでとう』。 今日会えることは分かっていたけど、日付が変わると同時に祝いたくて。 「あの、誕生日だから、「おめでとう」って」 本当は、メールだけじゃなくて、ちゃんと口で言いたいんだけど、それはまだ。
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