Last*眠り姫のひみつごと。-2-2-2-2 #2

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「お父様とそんな話しないもん……」 「じゃあどんな話してんだ」 むくれる乙華ちゃんに、篠田くんが面倒くさそうに聞く。 篠田くんって、こんな感じだったっけ? 「えーと、昨日はね、オムライスおいしいって言ってた!」 「よかったなー。お前、玉子料理ばっかだもんなー」 「ほ、他にも作れます!」 「例えば?」 「…………サラダ」 篠田くんが、乙華ちゃんの頭をなでなで。 途中で声をかけようかとも思っていたのだけど、完全にお邪魔になってしまうから、やめた。 3年生用の下駄箱に行って、すでに貼られている自分の名前のシールの場所に靴を入れる。 上履きを履くと、 「緋芽ーっ!」 用事があるからと先に登校していたあやめが、下駄箱のすぐそばの廊下で待っていた。
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