Last*眠り姫のひみつごと。-2-2-2-2 #2

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この靴音は、きっと…… 「おっはよーございまーす!緋芽いるー?」 爆発音みたいな、扉を開ける音と共に飛び込んできたのは、真幸くん。 やっぱり……。 口角を上げて、ハッと気付く。 走る音で誰のものか聞き分けるとか……、あたし気持ち悪い人かも。 「おーい、久我。ドアは静かに開けなさい。壊したら、公共物破損罪ですからね」 先生は、注意のつもりでそんな脅しのような言葉を使ったようだけど、 「早口言葉っぽいですね」 通じなかった。 先生は右手で頭を抱え、 「久我くん、進級できるといいわね」 と、呟いた。 真幸くんは、分からなかった言葉に興味をなくしたらしく、あたしを見て、ただニコニコ笑っている。 頭に包帯を巻いている。 見た目はすごく痛そうなのに、本人の顔は元気そう。
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