Last*眠り姫のひみつごと。-2-2-2-2 #2

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「おはよう。頭、痛い?」 「んーん、全然」 「よかった……」 今日はグラウンドじゃなく、直接保健室に来たから、辛いのかなって思っていたから。 病院で言われた、「1週間くらいは安静に」って診断を、守っているみたい。 真幸くんが、あたしの耳に顔を近付ける。 先生がいるから、ないしょ話? 「緋芽は?もう……痛くない?」 「っ!!」 なんてことを言ってくれるのか。 笑ってるけど、意地悪な笑顔だし。 絶対わざとだ。 先生に聞かれていなかったかと、傍を見ると、……いない? いつの間にか、自分の机に移動していた。 先生に、こんな状況に慣れられている。 「ん?痛いの?」 真幸くん、そういうの、絶対あたしの口から言わせたがる。 「い、痛くない……っ」 「この絆創膏、なに?」 「!」 先生に指摘されないから安心していた、首筋に貼った絆創膏を、つんつんと指で突かれる。 「ま、真幸くんがつけたの!バンソコ使わないと隠れないんだから……」 「その“バンソコ”って言うの、可愛い」 「ー……っ!!」 初めて話したときと、同じことを言うのはズルい。
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