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そんな、中の様子を何も知らない真幸くんが、窓の前に到着。
「久しぶり!」
久しぶり……?
ちなみに、真幸くんと最後に会ったのは、昼休み。
それを知っている先生は、
「久我くん、あんた、どんな時間単位の中で生きてんの?」
あきれ顔。
真幸くんが答える前に、いつからいたのか、気付かないうちに、内山くんがドアの前に立っていた。
「知ってるー。年取ると、時間の流れ早く感じるようになるんだよねっ」
無邪気な顔で、毒舌。
「内山くん!ケンカ売ってるでしょー!」
「わぁ!先生、ミスドのカレードーナツあげるからー!」
「ごまかすな!いつの間にミスドに行った!」
「昼休みだよーっ」
「こらー!学校抜け出したなー!」
保健室を出て逃げる内山くんを追い掛けて、先生も走って保健室を出ていく。
内山くんが「わぁー!」と叫ぶ声が、次第に小さくなっていく。
どこまで行くんだろう。
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