Last*眠り姫のひみつごと。-2-2-2-2-2 #2

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すっかり静かになった保健室で、あたしは笑う。 「ん?なに?」 「んー、なんか、楽しいなって思って。去年とか……1年前とか、こんなんじゃなかったから」 「ああ、俺を見てただけの時?」 「そう」 こんなふうに、話せる日がくるなんて、思ってなかった。 好きになるなんて、好きになってくれるなんて、思わなかった。 「あのね、もう少しで1年になるんだよ。あたしたちが、初めて話した日から」 「え、マジ。俺が、ここ怪我した日?」 真幸くんは、自分の肘をこちらに向けて、指差す。 「うん」 あたしは、傷痕ひとつない綺麗な肘を見て、うなずく。
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