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「ヤバイ……」
「えっ?」
押しつぶされてるから、コージの声がよく聞こえない。
「実尋はさぁ~」
「?」
「俺を持ち上げる天才だよね?」
「えっ? 何?」
何か話してるのはわかるけど、何を言ってるのかはよく聞き取れない、
「独り言」
「何? ちょっ、ちょっと……、もう少し緩めて」
もがく私の上の方で、見えないけれど、コージが笑った気配。
そして、ようやく、少しだけ緩めてくれた。
「ねぇ……」
今度はちゃんとコージの声が聞こえて、胸の間から、目だけで見上げる。
「何?」
見下ろすコージと、見あげる私。綺麗な口角が上がって、優しく笑う。
その笑顔に、私だけに向けられた笑顔に、胸の奥がキュンとする。ドキドキドキ……
「俺とさ」
「?」
「結婚しよっか?」
「……」
すべてが止まった気がした……
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