第1章

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グラリグラリと思考が揺れる。 もしかしたら、私は勢いと久しぶりに感じる欲に任せ過ぎて、大事な過程を飛ばしてしまったんじゃないのかな。 もっと人としての話をしたりとか、どんな事をして来たのかとか、そういう話をしてからでもセックスは良かったんじゃないの? だって、 今更、 体の関係を持ってしまった私からこんな事を細かく知りたいと聞かれたら、 倉坂さんどんな風に思うのかな…。 もう身体を知ってるから 私のことは特に知りたいとか、 思わないんじゃ…。 自分で導いた思考が辛過ぎて、 もっと前向きに考えようと頭を振る。 いやいや、まだ何も本当の所は分かってないんだし、決めつけたらダメだ。 前向きに考えないと顔にも出ちゃう。 そしたら、倉坂さんにも会いずらくなっちゃう。 こんな事になったからって行かなくなったりしない。 せっかく自分で見つけた憩いの場。 倉坂さんとも、これから知っていけばいい。 何が好きで 何が趣味で 何が特技で 何が夢なのかとか。 どんな生活してるのかとか。 いっぱい聞きたい事はあるんだから、ちゃんと知って行きたい。 そう心に力強く決めたはいいけど、今日はお休みで会えない。 連絡も出来ないし 今日は長い夜に感じそう…。
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