シリアスのはずがお兄ちゃんが彼氏のバックを狙っています。

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その言葉に、周りのギャラリーも私もお兄ちゃんもつばさ君もポカンとした。 「駄目よ。はい、ネクタイを解いて、そのネクタイで拘束しなきゃ。抵抗したら、首筋か耳を甘噛みして、ね? つばさ君は、首か耳か噛まれたら力が抜けたようにふひゃんと可愛い声を上げて」 「あの、これ、演技じゃなくて本気で麗人先輩が俺を襲ってるんですが」 つばさ君が呆れながらそう言うと、巫女先輩は笑顔で首を傾げた。 「本気の浮気ってことでいいです?」 「そもそも俺とお前は、本当の恋人ではないだろう!」 壁ドンしていた体制を止めて、お兄ちゃんが巫女先輩に詰め寄った。 巫女先輩は笑顔で首を傾げて、ふんわりと笑うだけ。 何を言ってるんだこいつ、みたいに?マークを浮かべている。 「でも、私が手術する時、約束しましたわ。成功したら――結婚してやるって」 「何百年前の話だ!」 何百年って、逆にお前、何歳だよ、と呆れておると、急に後ろから腕を引っ張られた。 「きゃ」 「しっ」
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