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「リラックスするアロマオイルの香りを嗅ぎながら、敦盛先生を家庭教師代わりに勉強し、尚且つ睡眠中も英語のリスニングをしながら、栄養のある食事を取る」
巫女さんが提案した通りのそれを実行する為に、四階建の巫女さんのご自宅に合宿することになったけれど。
「それって、巫女先輩がいつもしていくことじゃないですか?」
「ええ。そうね」
「……効果あるのかなー」
「つ、つばさ君」
それでも、つばさ君とのキスを見られた手前、お兄ちゃんのいる家に帰るわけにはいかなかった。
どんな説教が待っているか分からないし。
だから、自分よりs度が低い人を見たら、ドSに変身する敦盛先生にスパルタで勉強を教えて貰う方がまだマシだった。
「そうだわ。麗人さんが、しばらく貴方はここに預かってほしいって言ってたわ」
「は? お兄ちゃんが?」
四階の日当たりのいい一番奥の部屋で、庭を見ながら優雅におやつを食べている巫女さんが言う。
「テレビ局に爆弾を送るって脅迫状が届いたみたいなのよ」
「――え?」
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