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「あの、それはちょっと」
「わかんねーか」
前髪を掻き上げながら、先生が舌打ちしたので私は両手を振って否定する。
「いいえ、多すぎて把握できませんって意味で」
つばさ君に手を出した痴漢の殆どや、校内の不良、討伐されていたストーカー達。
考えてもキリが無い。
「その倍、気持ち悪い信者もいるだろ」
「せめて友達って言ってあげて下さい」
「あいつの努力は、羨望の目でみる糞には分からねー場合もあるからな。いいか。理事長の不審な郵便物を見つけたら開封はせずに、俺に持ってこいよ」
四階の一番奥に到着すると、敦盛先生はドア付近にあったロック画面に手を翳した。
巫女さんと敦盛先生が何に感づいているのか――私は少しだけ気が付いてしまっ怖くて、つばさ君の服の裾を握ってしまっていた。
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