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「そうだったっけ? もう俺、眠くて思考回路が~」
「30分ぐらい頑張ってよ」
「うん、そうだね。久しぶりにのんびりとりとだけで過ごせるしね。いつもいつも、麗人さんが嗅ぎつけてきてさ」
「本当。今回のこの順位争いも不毛すぎて苛々する!」
ぷりぷりと怒っていたら背中に、つばさ君の背中が合わさった。
表情が見えない後ろにつばさ君が居るんだ。
この30分の二人きり。
今さらながらドキドキしてきた。
「久しぶりに、りのとのんびりできる」
「あ、あのね、30分、のんびりしてたら駄目だと思うけど」
「――どうせ、俺以外は、どんな郵便物が来てるか分かってるんだから、俺も身を任せても良いと思うんだ」
「つばさ君」
「聞かないよ。聞かないから、協力的なフリをしてるだけ。りのがそんな不安な顔しなきゃ、今頃俺だけは気にしないでお昼寝してた」
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