chapter12 輪郭

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霧島は紙コップに注がれたスポーツドリンクを一気に飲み干した。   そんな霧島を一瞥した後、 陽太が乙黒に向かって言った。 「俺たちは貴方を一応かたちとして信じてこの話をしたんです。 だから貴方も調査結果を証明してください」 「実に不思議な事件だね。 これは警察に相談しても偶然の一致として処理されるか、 もしくはその伊瀬とかいう生徒の 自殺兼集団殺人事件としか疑われないだろうね」   桜は俯いて、ぽつりと溢すように言った。 「偶然だと私も最初はそう思ってました。 そう思いたかったのかもしれません。 でもこのままだと確実にまた人が……死にます」 「……だろうねえ」 「……怖いんです、私たちは」   そんな桜から視線を外し、 乙黒は陽太と霧島に向かって言葉を発した。 「……その平森隆寛とかいう生徒、 一応警戒しておいたほうがいいよ」
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